ナショナル RJ-580

ナショナル合法CB無線機の最上級機。なんてったってカタログに300kmもの遠距離通話が可能!と
書いちゃってるし。そりゃ確かに条件が良ければ出来ない距離じゃないけど。コイツの発売当時には
中々高所移動局も居なかったし、300kmQSOに成功なんて夢みたいな話でした。もちろん現在では
各局ヒョイヒョイと高い山に移動するので直接波で500kmなんて記録が出てますが。
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標準価格43,000円、こりゃまた高い。特徴としては前回の記事の790より先にワンプッシュでch切替を
採用。またUP/DOWNボタンも付いており便利・・・・かなぁ。このUP/DOWNボタンがマイクに付けば
結構便利じゃないかな?と思います。790と違ってボタンがプラにメッキ仕様の為、劣化してボロボロに
ならないのがFB。
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カタログを見ているだけならばch切替がワンプッシュで便利!なんて思うのですがフィールドで使うと
日中は太陽光でchセレクターの数字の横に付いているLEDが見え難い。なので手で太陽の光を遮って
現在のchを確認しなければならない時が。更に夜間運用じゃLEDは良く見えても7セグLEDでchを
直接表示するわけじゃないから「あれ?今のchはどこ??」てな事に。
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難点は他にも有ってアンテナの稼働が90度、これスタンドを出したら・・・見ての通りアンテナは斜めに。
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運用時はスタンドを出して設置する訳ですが、このスタンドも曲者。ちょい押すのが固めのPTTを使い
オンエアしていると無線機本体が押された方向にズレて、スタンドの保持が出来なくなりガタンと(泣)
また外部電源端子が変わっていて市販の端子じゃ合う奴が中々見つからない。使う乾電池は単一が
9本、だいたい単一電池って2本又は4本パックが多いから9本は中途半端。
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まぁそんな難点よりも一番困るのが防滴構造じゃない事です。雨の中での運用はもちろん、霧が多い
山とかで使うと金属ボディに水滴が付きまくり。またマイクのスポンジも吸湿しやすく、声がマイクまで
届かず変調が乗らなくなることも。RJ-570も防滴じゃないのですが、何故か580より古いタイプの
ポータブル機、RJ-56や50は防滴になってます。なんで580は防滴にしなかったのか??
 
じゃ~580ってダメダメな無線機か?いやいやそうじゃない。コイツの肝はその受信感度にあります。
ソニーのポータブル機じゃ聞こえない信号が何だか聞こえちゃったりするんですよね。もちろん必ず
580の方が良く聞こえるという訳では有りませんが、長さ1990mmという合法CB機最長アンテナで
微弱な電波もキャッチするはず。
 
メーターは信号強度、変調度合、電池残量を表示。電池残量に関してはスケルチつまみを左一杯に
回すとチェックするモードになります。バックライトも付いていて見やすいメーターですね。
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色々と難点は書きましたが、ナショナルのCB機の美点である壊れ難さはちゃんと580にも受継がれ
製造から30年近く経った今でも普通に使える個体が有ります。真面目な作りなんでしょうね。もう
ナショナルブランドは消滅しちゃったけど、松下万歳!といったところでしょうか。580を使ってEsで
バンバン飛ばしている局長さんも多く、CBerなら是非1台手に入れたい機種ですね。
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