ソニー ICB-790

80年代CBブームの最中の当局のメインリグ。ソニーの新しいCB機シリーズ「ROGER」の中で唯一の
ポータブル機でした。標準価格44,800円、結構高い。PLLシンセサイザー回路を使った高級機と
メーカーは主張。時代はBCLラジオがアナログ機からPLL機に変遷しておりました。
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最大の特徴はch切り替えがプッシュボタン式になっている事。これにより1~8chをワンプッシュで切替。
またスキャンスイッチも付いており、スケルチを入れて1~8chまでサーチ可能。まぁ違法が被ってきて
スキャン機能なんて殆ど生かせませんでしたが(笑)ch表示がLEDなので夜間でも分かりやすいのが
FBですね。
 
更にコイツだけの機能、SP切替が可能。本体側のSP、またはマイク部分を開けたら出てくる小型SP
どちらか切替出来るスイッチ付。(音量つまみの下、スケルチつまみとPTTスイッチの間に有る赤い奴)
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ショルダーベルトも少々凝った作りでワンタッチで外せるようになっておりました。
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メーターは信号強度、電池残量、変調度合を表示、やや小振りでは有りますが実用十分。それまでの
ソニー8chCB機のSメーターに比べると、信号強度の振れが大きくて送れるSレポート数値が多め。
それが何となく従来の機種より「感度が良い」なんて思ったりしたものです(笑)
 
アンテナの角度はスタンド使用時に垂直になるように可変。この機能はソニーポータブル機は標準。
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アンテナが長かったので使いやすいように中間部に膨らみを付けてあります。出し入れは比較的やり易い。
それと壊れやすいソニーのCB機の中にあってコイツは何だか丈夫な気がします。ただし外装は激弱です。
その証拠というかなんというか・・・・開局から今に至るまで手元に置いてある愛機の写真がコレ。
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もうメーター回りや自慢のワンプッシュchセレクターがグダグダですが、電源はちゃんと入るし送受信も
劣化しているとはいえ現役投入しても問題ないレベル。背面には当時から貼ってあるステッカーが激しく
CA34のリグと主張(爆)ZCBMというのは当時、当局がやっていたCB無線クラブの名称だったりします。
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綺麗な790と比べちゃったら可哀そうですね~
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アンテナに巻いてある白い紙は参加した全国イベント名と日時が記入してあります。1982年のSVから
1984年のSVまで。何だか恥ずかしい(笑)
 
この790は今年亡くなった親父に買ってもらったもの。決して裕福じゃない家庭で(つーか貧乏でした)
15歳の当局には手が出ない価格のコイツのカタログばかり見ていたのですが、ある日突然に箱を抱えて
親父が帰宅。「お前の欲しがっていたものはコレか?」
 
それからもう30年近く経ちましたが未だに動作するコイツ、電源を入れる度に15歳の頃の自分、そして
普段から無口で殆ど喋った事の無い若い頃の親父を思い出します。それから色々有りましたが本当に
この790を買ってもらって良かったです。今更ながら親父ありがとうな。